No Man Is an Island Book Blog

世界文学を中心に読みあさっては感想を書き連ねています。素敵な本たちを中心に紹介していきます!

緋文字 by Nathaniel Hawthorne

一言、暗い!!!
恐ろしいほどに暗い作品。
評価は高いらしい。
私はちょっと好きになれないタイプの本だった。
あと翻訳がちょっと不自然で、特に会話の部分がおかしかったように思う。

へスター・プリンが、夫がいながらも、牧師と愛し合い、子供を産んでしまう。
その罪のため、一生衣服にAの文字を付けなければならないという話である。
Aは姦淫を象徴としているらしい。
で、パールちゃんという女の子が生まれ、人々に蔑まれながらも生きて行くのだが・・・。

途中で相手の牧師も登場するが、なぜ2人が愛し合い、このような結果になったのかが分からないので、そこらへんをもっと詳しく知りたかった。
へスターに裏切られた夫がかなり気持ち悪いやつで、くどくどとしつこくへスターと牧師にネチネチ復讐してくる。

牧師は最後、公衆の面前で自らの罪を告白する。
すでに身体も弱っていたこともあり、その場で倒れ亡くなってしまう。
そして、へスターとパールはどこかへ消え去る。

これまたキリスト教的罪の要素がたっぷりの作品で理解するのが困難だった。
不倫相手が牧師というのが、余計に問題を大きくしたのだろう。
好きでもない男と、理由は分からないが結婚することになった、しかし、本当に愛した人との子供を産む。
確かに罪ではある、罪ではあるのだが・・・。

ホーソーンの父方の祖先が魔女裁判で犠牲者を出したらしいが、そのことが彼の心にずっと重くのしかかっていたそうである。
彼の作品全体に暗すぎる影を落としているのも、その過去が原因なのではないか。
罪というものに、人一倍敏感だったのかもしれない。

牧師は罪を告白したことで、魂は浄化されたというか、救われたというか、そんな印象も受けたし、へスターとパールはその後どこかで生き続けたのだから、決して救いようのない結末ではない。
しかし、私は好きではない。

緋文字 (新潮文庫)

緋文字 (新潮文庫)