No Man Is an Island Book Blog

世界文学を中心に読みあさっては感想を書き連ねています。素敵な本たちを中心に紹介していきます!

若い芸術家の肖像 by James Joyce

James Joyceの作品は初めてとなります。
今まで、子供の頃から数えるとそれはそれは多くの作品を読んできましたから、本を読むことは得意だと思っています。
そんな私が!少し戸惑ってしまうほどの難解さでした。
これが意識の流れの手法なんですか?

文体が今まで読んできたものと全然違っていて、主人公の考えとかが取り止めもなくて、いつの間にかストーリーの方向性が全然違ったものに変わっていっていて・・・集中して読まないと内容が飛んでしまいそうでした。

天国と地獄について学校の修道士たちが生徒に説く場面は、非常に面白かったです。
アダムとイブの話や、サタンの話など。
サタンがもともと天使であり、堕天使であったということをこの作品で初めて知りました。
だからこそ、神に愛され大切にされるアダムとイヴが許せなかったんでしょうね。
見事に陥れた。
しかし、罪深いサタンは一生を地獄の中で生きる。
終わりのない苦しみ。
悔恨の苦しみが最も大きい罰だそうです。
地獄とはそれはそれは心身ともに苦しみを味わう場所なわけであります。
例えば、rape犯ならば、あんな一瞬の欲望のために、こんな生き地獄を味わうなんて、なぜあんな欲望すら抑えることができなかったんだ!という後悔とか、それについて書かれています。
罪を犯すこと、そしてその結果地獄へ堕ちることの苦しみが嫌という程伝わってくる描写があるのです。

今度は『ユリシーズ』を読んでみたいですね。
James Joyce、久々に厄介な作家、現る。

若い芸術家の肖像 (新潮文庫)

若い芸術家の肖像 (新潮文庫)