No Man Is an Island Book Blog

世界文学を中心に読みあさっては感想を書き連ねています。素敵な本たちを中心に紹介していきます!

〈生きる意味〉を求めて by Victor E. Frankl

生きる意味を我々は求める。
なぜなら意味がないと思えば生きるのはあまりにも苦しく、死を選びかねないからだ。
特に現代社会では物質的には豊かなのにも関わらず、精神的には貧しく、死を選択する人がいかに多いことか。
何もかもが満たされた時、人は目指すべき指標を失い、虚無感に襲われ、それは貧困や飢えなどといった外的な苦しみよりも、より恐怖なものかもしれん。
その精神的な病を乗り越えるためにはどうすればよいのか、ナチス強制収容所という現代人からはとても考えられない、とは言っても1940年代の話ではあるから、そない前ではないのだが、特異な状況を生き延びたフランクル先生が教えてくれるのが本書の意味である。
フランクル先生の作品はいくつか読んでいるのだが、彼が毎回強調しているのは、人生に起きる様々な苦しみに、その人生を生きる人間が打ちのめされてしまっても、どんなに努力しても人生や運命に見放されたように感じても、自分の方からは常に人生に肯定的であれ、というメッセージだと思う。
人生が自分を見放しても、自分は人生を見放しはしないという強い希望のある生き方。
決して容易ではないが、ナチス収容所を生き延びたフランクル先生の言葉には凄まじいまでの説得力があるのである。
また読んでみたい作品だ。

 

「生きる意味」を求めて (フランクル・コレクション)

「生きる意味」を求めて (フランクル・コレクション)